なるほどコラム
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K9ナチュラルは高タンパク質・高脂質な食事?

K9ナチュラルは高タンパク質・高脂質な食事?

お客様からのお問い合わせの中で、近年、特に多いご質問は、「K9ナチュラルは高タンパク質・高脂質な食事ですが、内臓に問題のあるコに与えても大丈夫でしょうか?」という内容です。

確かに、パッケージの裏面や横面にある『保証分析値』の「粗たん白質」や「粗脂肪」の値は、一般的なドライフードに比べると、かなり高い数値になっています。

しかし「K9ナチュラル」の場合、愛犬・愛猫へ与える1日分の給与量は、一般的なドライフードの量の半分ほどですので、実際に食事から摂取する「タンパク質」や「脂質」の量も必然的に少なくなり、その割合は“内臓の健康に配慮された制限食”と同等の値となります。

では、なぜ一般的なドライフードの給与量は多く、「K9ナチュラル」は少ない量で済むのでしょうか?

犬や猫は本来、生きた獲物を捕らえて食す「肉食動物」です。何千万年にも渡り、そうして生き残り、進化してきた生き物ですので当然ですが、「肉類」からの栄養摂取に特化した、体のつくりをしています。
歯は奥歯まですべて尖っていて、「すり潰し」をしないのでアゴは縦にしか動かすことができず、胃酸濃度は非常に高く、腸は雑食動物である人間の半分ほどの長さしかありません。

「肉食動物」が主食にしている「肉類」に含まれる栄養は、家畜の育て方や部位による違いもありますが、草食動物本来の生息環境に近い、放牧飼育をされている牛や羊で、「タンパク質」の割合は20%ほど、「脂質」は部位により約5%~30%で、平均すると18%ほどとなっており、「炭水化物」は0.1~3%ほどしか含まれていません。

逆に、一般的なドライフードの原材料のうち、半分以上の割合を占め、主原料となっているトウモロコシや米などの「穀類」に含まれる「タンパク質」は3~7%ほどしかなく、「脂質」も2%以下ですが、「炭水化物」は20~30%超含まれています。

ペットフードが「総合栄養食」として製造される際に、栄養バランスの指標としているものがAAFCO(米国飼料検査官協会)の提示している栄養基準値です。
その内容は、「タンパク質」が成犬で18%以上、成猫で26%以上が必要、となっており、「脂質」は成犬で5.5%以上、成猫で9%以上が必要、となっていますが、「炭水化物」に関しては明記がない上に、AAFCOの見解として「犬と猫が必要とする炭水化物の最低量はゼロである」と述べています。 

このAAFCOの提示している栄養基準値を満たすペットフードを作る上で、「肉類」と「穀類」のどちらを使った方が、効率が良いのでしょうか?

「肉類」を主原料にすれば、消化の負担が過剰にならない、適度な給与量でも、必要な「タンパク質」を効率的に摂取することができますし、「脂質」に関しても、使用する部位に配慮すれば、適度な必要量を満たすことができて、必要量がゼロの「炭水化物」は、ごく微量で済みます。

対して、「穀類」を主原料にすると、「タンパク質」や「脂質」の必要な割合を満たすためには、「肉類」に比べて3倍~7倍ほどの量を食べなければならず、それに伴い、必要のない「炭水化物」まで大量に摂取することになってしまうのです。

「炭水化物」は「糖質+食物繊維」のことを指すので、「穀類」を中心にした食事を継続した場合、必然的に「糖質」の過剰摂取に繋がりますが、それによる“健康への弊害”は、「肥満」になりやすくなるだけではなく、「糖化反応」という、体内利用しきれなかった過剰な「糖質」が、血管や臓器、神経組織などに結合してしまい、機能低下や機能不全などの悪影響を及ぼす、恐ろしい化学反応が引き起こされてしまうと、腎臓の糸球体(血液のろ過フィルターの役割)や、インスリンを放出する膵臓のβ細胞、目の網膜細胞など代謝の激しい場所や、心臓や脳など血流の多い器官でダメージが蓄積されていき、腎不全や糖尿病、心臓病、アルツハイマー、癌、末端神経障害、難聴、失明などの疾患が懸念されています。

近年では、アレルギーの原因として指摘されている「穀類」の変わりに「豆類」や「イモ類」を使用した「グレインフリー」や「グルテンフリー」というフードが増えましたが、「豆類・イモ類」に含まれる「糖質」の量は25%前後と、「肉類」に比べると圧倒的に多く、「豆類」に関しては、「タンパク質」の含有量こそ多いのですが、その中身である「アミノ酸」のバランスが悪く、特に肝臓の働きや、被毛の生え変わりに大切な「メチオニン*」が少ないので、肝機能の良し悪しが健康に直結し、全身が毛で覆われた犬や猫の主食には向いていません。
*メチオニン…食事から摂取しなければならない必須アミノ酸。肉・魚・卵に多く含まれる。

「K9ナチュラル」は、犬や猫が自然界で摂取してきた「肉類」を主原料に、「穀類・イモ類・豆類」を一切使用していない、“本来の体のつくり”に則した食事です。
「少ない量」というよりは、内臓に負担を掛けない「適切な量」で、効率的に必要な栄養を摂取できるように作られています。

皆様の愛犬・愛猫の「本来の食事による、本来の健康」のために、ぜひ一度ご検討いただき、
ご不明な点がございましたら、弊社スタッフまで、お気軽にお問い合わせください。